十月に入りやっと秋らしくなってまいりました。 茶花にも秋の風情が感じられます。 こちらは ワレモコウ 漢字で書くと 吾亦紅 名前の由来は色々ありますが その一つに 「その花の色を皆で議論していると 花自身が吾(われ)も亦紅なり と言ったことから」 というものがおもしろく 伝わっています。 源氏物語 巻42「匂宮」にも 吾亦紅が登場しています。...
ミヤコワスレの由来は 鎌倉時代に遡ります。 昨年の大河ドラマの終盤におこった 承久の変。 後鳥羽上皇が北条義時に敗れ 隠岐へと流され、 後鳥羽上皇の息子の順徳天皇は 佐渡に流されました。 順徳天皇はこの歌を詠み、 「いかにして契りおけん白菊を都忘れと名づけるも憂し」 佐渡の島で、父帝が愛された花を 【都忘れ】をと名付けるとは...
寒芍薬はクリスマスローズの別名。 昨年の暮れ、クリスマスロースを 株分けしてもらいました。 蕾をつけたときの発見。 だんだん花開いていく様子。 ときとともにうつろう姿に エネルギーをもらっています。
茶花としても使われる クリスマスローズには いくつか別名があります。 初雪お越し 利休花笠 寒芍薬 など。 「きょうのお花は○○です」 同じクリスマスローズでも 季節や取り合わせによって お名前がかわるのも おもしろいですね。
水仙の蕾が ときとともに ふたつ、みっつ、と花開いてきます。 茶室では お軸、茶碗など 無機質のものに囲まれていますが 茶花には命が吹き込まれています。 ときの移ろいを感じることができますね。
ツブツブの黄色(黃橙色)はセンリョウ。 パッと黄色い花を咲かせているのは ツワブキ。 まあるい緑の葉っぱは ツワブキの葉。 漢字で書くと 石蕗。 ビタミンカラーで 元気になあれ。
「庭に咲いたので、、」と 富士山麓のフジバカマ いただきました。 フジバカマに比べて 目に爽やかな青紫の花です。 すがすがしい気持ちになります。
この時期、茶花にもよく使われる ヒオウギ。 万葉集でも詠われているほど 古くから親しまれています。 平安時代の歴史書には 厄災が村を襲った際 ヒノキでできた扇「檜扇」で扇ぐと 村が元通りになったという話があるように 魔除けの花としても重宝されてきました。 疫病退散を祈願する 祇園祭の期間中 欠かせない植物で 会場や民家の床の間や軒先に 飾られます。
これは「シモツケ」 栃木県の下野国(しもつけのくに)で 初めて見つけられたのが その名の由来という説があるそうです。 また枕草子の64段にも 夕顔は風情があり シモツケの花、蘆(あし)の花もよい、 とあります。 今頃茶花としてよく使われます。
いずれあやめかかきつばた あやめ、かきつばた の花は似ていますね。 この言葉は どちらも優れていて一つを選ぶのが難しい というような意味です。 確かに あやめ、かきつばた、さらに、はなしょうぶ はとても似ています。 その違いをみわけるには、、、 花びらをご覧ください。 アヤメは花びらのつけねに網目状の模様があります。