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露地

前回の続きです。

 

客は待合で汲み出しをいただきます。

 

湯呑茶碗ほどの大きさで

 

春は桜湯など、夏は生姜湯など

 

また寒い時期には甘酒などが

 

三分の一ほど入っています。

 

飲み終えますと

 

露地草履を履き

 

いよいよ露地にでます。

飛び石を踏みながら

 

松花堂茶室
松花堂茶室

 

 

腰掛待合まで進み、

 

座って庭の景色を楽しみます。

豊田童子苑
豊田童子苑

 

この近くに中門とよばれる門があります。

 

 ここから先が内露地です。

 

蹲(つくばい)があり、

 

躙口(にじりぐち)のある茶室があります。

 

茶室から亭主が水を張った桶と桶柄杓を持って現れます。

 

 

亭主は蹲に水をはり、

 

桶からザーッと蹲に水が入る音で

 

客は立ち上がります。

 

亭主は中門を開け

 

ここで初めて

 

客と無言で礼をします。

 

やっとご亭主と対面できるのです。

 

でも無言!

 

 

亭主は茶室に戻ります。

 

客は中門を入り

 

内露地にある蹲で手と口を清め

 

躙口から茶室へと入ります。

 

 

 

外露地から内露地へ。

 

露地は単に通路という意味だけではなく

 

世俗の塵を払い落として

 

精神的に清められる道中の意味合いがあります。

 

 

 

茶道って奥が深いですね。

足立美術館
足立美術館