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招かれた客

昨日は露地笠のお話でしたので

 

露地に関して少し話をひろげてみましょう。

 

露地にたどり着くまで

 

ちょっと長くなりますがしばしお付き合いを。

 

 

 

 

茶事に客として招かれたとき

 

おもしろい暗黙の了解があります。

 

茶事には何種類かありますが

 

ざっくり申しますと

 

懐石料理、濃茶、薄茶を伴う正式なお招きです。

 

 

普通のお宅訪問は

 

玄関先でピンポンと鳴らし

 

主がドアを開け「ようこそ」と迎え入れますが

 

お茶事は違います。

 

 

そのお宅の玄関なり、

 

どこかの扉が数cm開いています。

 

客はその扉を主(あるじ)に無言で開け

 

次に少し開いている扉を開け入っていきます。

 

こうしてたどり着くのが

 

「待合」(まちあい)です。

 

この部屋で客は羽織っていたコートや道行きを脱ぎ

 

足袋を新しいものに替え(足袋カバーをはずすなど)

 

袱紗や扇子など必要なものを身に着けます。

 

そして 部屋の掛け物、花、莨盆(莨盆)などを拝見します。

 

 

主(亭主)にお目にかかるのは

 

まだちょっと先になります。

 

もう少しで露地も登場します。

 

長くなりますので続きはまた次回。