いよいよ4月も終わろうとしています。
炉の時期ともお別れになり
5月からは風炉の時期となります。
お稽古がお休みのままですので
なかなか実感が湧きませんね。
さて今日は柄杓に付きまして。
炉と風炉では使う柄杓が違います。
向かって左が炉の時期に使う柄杓。
向かって右が風炉の時期に使う柄杓です。
さて質問です。
どこが違うでしょうか、
なんて間違い探しのクイズみたいですが、
いかがでしょう?
違いは二箇所あります。
ひとつめは
柄杓の湯を汲む先端部分を
「合(ごう)」と言います。
炉の場合は一般的に合が大きく
風炉の合は小さい
という違いがあります。
ただ物によっては
大差無い物もあります。
さてもう一つの違いは、、、
こちらこそがしっかりと見分けに使われます。
柄杓の柄(え)の端の部分を
「切止(きりどめ)」
と言います。
炉用は切止が皮切り。
写真で上を向いているのが皮側、
その反対側が身側です。
皮の方が切られているので皮切りです。
一方風炉用は身切り。
写真の下の方に向かって切られています。
ちなみに風炉用の柄杓のみをひっくり返してみます。
風炉用の柄杓が身切りになっていることがわかると思います。
この違いはそれぞれ釜に柄杓をおいた時に
削いだところがお客様に見えないようになっています。
これもひとつのおもてなしですね。