茶席の「音-」--衣擦れ

茶席の「音-」--衣擦れ(きぬずれ)

 

 

茶席ではBGMはありません。

 

野外で気楽な立礼(りゅうれい)席ですと

 

琴の音が聞こえることはありますが

 

一般的な畳での茶席は

 

BGMは流れません。

 

では茶席では何が耳に入ってくるのか、

 

3回にわたって

 

つぶやいてみます。

 

 

まず1回目。

 

絹の着物を着て歩くと

 

すりすり、と擦れる音がします。

 

その音を「衣擦れ(きぬすれ)」といいます。

 

お客様が茶席に入り

 

歩いて床や釜などを拝見し

 

ご自分の席にお座りになります。

 

亭主(招く側)はその間

 

襖の後ろで

 

衣擦れの音に全神経を注いでいます。

 

そう、耳ダンボになっています。

 

この衣擦れの音がなくなれば

 

全員が着座したことになり

 

それを合図に

 

亭主は襖を開け

 

ご挨拶をいたします。

 

 

かなり熟練が必要とされます。

 

私も何度が経験しましたが

 

いつも失敗ばかり。

 

ちょっと襖をあけると、

 

まだ拝見中だったり

 

すぐ前をお客様が歩いていたり。

 

身内のお席ということで

 

ご勘弁ねがっています。

 

いつか完璧にできる日を

 

めざして日々お勉強💦