此の花

「此の花」は梅の別名です。

 

その由来は、、、

 

「難 波 津 に 咲 く や こ の 花 冬 ご も り い ま を 春 べ と 咲 く や こ の 花

 

からきているようです。

 

古今和歌集の王仁(わに)のうたです。

 

現代語訳は

 

「難波(おおさか)の船着き場に梅の花がさいていますよ。

 

冬ごもりをしていたけれども、

 

今こそ春が来たといって 梅 の 花 が咲いています。」

 

4~5世紀、仁徳天皇の即位の際

 

百済から来た王仁がその祝いに詠んだとされています。

 

 

この歌で連呼されている

 

「さくやこの花」こそ

 

梅なんですね。

 

もし「此の花」というご銘の

 

和菓子や茶杓に出会われましたら

 

ちょっとこの和歌を

 

思い出してくださいませ。

 

 

PS

冬が終わり、春になって真っ先に咲くのが

 

梅とされていることから

 

「魁(さきがけ)」との別名もあります。