春雷

お客様をお招きする時

 

亭主はそのお茶会の趣向を考え

 

道具組をします。

 

少人数のお茶会では

 

客が手にとって拝見できるものの一つが

 

茶杓です。

 

亭主はテーマに沿ったご銘のある茶杓を選びます。

 

そのお作は高名な方、思い入れのある方が多く

 

客は茶杓の形、節、素材の面白さなどを

 

手にとって味わいます。

 

 

通常のお稽古では

 

お稽古用の名もない茶杓を用いることが

 

一般的ではないでしょうか。

 

その名もない茶杓が

 

毎回のお稽古で

 

季節に合ったご銘をつけてもらって

 

登場します。

 

お稽古のたびに

 

語彙を増やしていくのも

 

また茶道の楽しみの一つです。

 

今日は夕方からお天気が崩れます。

 

ところによっては雷もあるとか。

 

今日のお茶杓のご銘は

 

「春雷(しゅんらい)」

 

にいたしましょう。